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昨夜寒冷前線が通り過ぎた後、今秋初めての時雨模様となりました、まだ彼岸前だと言うのに・・・。時期はずれの時雨模様はとうとうお昼過ぎまで続きました。
時折激しく、霰かと思うな雨が降っては晴れる、まさに初冬の光景でした。ぼんやりと窓の外を眺めていると、遥か昔に歌ったことの有る混声合唱曲の美しい『詩』が蘇えってきました。たしか作曲は大中恵さん、詩は佐藤春夫さん。女を「おんな」と呼ばず「おみな」と呼ぶところに晩秋というよりも初冬の情緒を感じますね。
秋の女(おみな)よ
泣き濡れて、秋の女(おみな)よ
わが幻のなかに来る、
泣き濡れた秋の女(おみな)を
時雨(しぐれ)だとわたしは思ふ、
泣き濡れて 秋の女(おみな)よ
汝(なれ)は古城の道に去る、
頸(うなじ)に柳葉がちりかかる
枯れた蓮(はちす)を見もしない、
泣き濡れて 秋の女(おみな)よ
汝(なれ)があゆみは一歩一歩、
愛する者から遠ざかる
泣き濡れて泣き濡れて
泣き濡れて 秋の女(おみな)よ
わが幻のなかに去る、
泣き濡れた秋の女を
時雨(しぐれ)だとわたしは思う、
一しきりわたしを泣かせ
またなぐさめて 秋の女(おみな)よ、
凄(すさ)まじく枯れた古城の道を
わが心だとわたしは思う。
佐藤春夫
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